現職で初めてエンジニアリングマネジャーについたのだが、初めてにして部下が全員外国籍というチャレンジングな一年であった。厳密には三月からなのだが、去年の今頃にはマネジャーっぽい動きをしていたので、個人的には1つの節目である。
1 on 1 はやるべき
まず、1 on 1 はやるべきだと思った。歴代のマネジャーと定期的な 1 on 1 はやったことがなかった。なので、初めてマネジャーに着いた時にどの頻度でやるか悩んだのだが、まずは試しに毎週やることにした。なぜがと言えば、High Output Management をはじめとするマネジメント本を漁ってみると 1 on 1 の重要性を説いているものが多かったからだ。また、EM コミュニティの議論をみるとやはり 1 on 1 を重視するものが多かった。
毎週 30 分、全メンバーとオール英語、サシで話し込む。これマジで大丈夫なんか…と初めはだいぶ怖かったものだ。だが、やってみると意外に続くもので、気がつけばほぼ丸一年このペースで続いている。
管理職に着くと何かと会議に駆り出されたりして現場から目が離れがちになるが、定期的に全メンバーと話す時間を持つことができるのは大きい。普段の作業内容を把握することもできるし、人前ではやりにくい相談や指導もできる。プライベートや趣味の話なんかをすることもあって、相互理解が深まるあたりに利点を感じている。
事前準備にアジェンダ
定番だが Google Docs でアジェンダを整理して臨んでいる。これは特に初期に役に立った。何話したらいいか等、事前に整理をしておくとテンパらなくて済むし、英語がヘタクソでも間違いなく伝わる。
メンバーよっては自分でアジェンダがっつり作ってきてくれる人もいるし、こっちが議題を用意しないと何も話さない人もいる。その辺はメンバーのキャラに合わせてやり方を変えている。
自分から話さないタイプもそこまでビビる必要はない。究極的に言うと議題は一個でよい。事前準備する議題は呼水だと思っている。1つの議題を話し始めるとエンジンがかかって、関連する議題が上がってきたり、本命の議論が起こったりするのを何度も体験しているからだ。
語学よりコミュ力
時にはキャリアの話とか、日々のアサインで参っている話とか、プロジェクトにおけるいざこざとか、深い話をしないといけないこともある。個人的に最近思うのは語学力よりもコミュ力の方がずっと大事ということである。
難しい話を聞いたりしたりする語学力は大して必要ないと思っている。なぜなら話が難しくなった時点で負けだから。
自分やメンバーも含めて英語が母語でない中で難しい話をしてもまず伝わらない。それよりは、そもそも問題の本質を見抜いたり簡単にして話す能力の方がよっぽど役に立つ。
なかなかこれが難しいのだが、自分の場合、より簡単な言葉、概念で物事を語ることができないか常日頃から気をつけている。(といってもなかなか出来たものではないんだが…)
最初のうちは結構しんどかったが、一年もやってみるとそこそこ板に付いてきたように思う。
もし外国籍メンバーを持つ方がいらっしゃったら参考になると幸いである。